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コラム COLUMN

スポーツが切り拓くサステナブルな未来 〜「HEROs PLEDGE」×大阪万博〜

2025年04月23日
投稿者 : フィットネスコンサルティングネットワーク編集部

今、スポーツが単なる勝敗を競う場を超えて、社会を動かす大きな力となっている。その象徴とも言える取り組みが、日本財団が推進する「HEROs~Sportsmanship for the future~」だ。この活動は、アスリートが社会課題に向き合い、変化を起こす原動力となることを目指したプラットフォームであり、その中でも特に注目されているのが、使い捨てプラスチック削減を目指す「HEROs PLEDGE(ヒーローズプレッジ)」プロジェクトである。

このプロジェクトは、2024年3月にスタートし、スポーツ界を横断して使い捨てプラスチック削減の取り組みを進めている。目標は2027年度末までに、主要なスポーツイベントで使用される使い捨てプラスチックごみを半減させること。アスリートが起点となり、ファンや関係団体を巻き込みながら、よりサステナブルなスポーツ環境を構築しようとしている。

この取り組みが、2025年開催の大阪・関西万博という国際的な舞台で広く紹介される。4月27日(日)には、「スポーツで地球を守ろう:持続可能な未来のためのスポーツの役割と可能性」と題したイベントが、国連パビリオンにて開催される予定だ。国連とUEFA(欧州サッカー連盟)との連携によって実現するこのイベントでは、スポーツが気候変動や人権、ジェンダー平等といったグローバルな課題にどう向き合えるのかが議論される。

特に注目されるのは、スキージャンプ日本代表の高梨沙羅選手の登壇だ。彼女は「HEROs PLEDGE」のパートナーアスリートとしても活動しており、スポーツを通じた環境・社会貢献の可能性について、アスリートの視点から語る予定だ。トップアスリートの声は、ファンや社会に大きな影響を与える力を持つ。実際に競技の最前線で活躍する彼女の言葉には、説得力と重みがある。

また、UEFAの社会・環境サステナビリティ担当ディレクター、ミケーレ・ウヴァ氏による基調講演では、「成功のカギはサステナビリティ」と題し、スポーツイベントの持続可能性への転換がいかに重要かが語られる予定だ。スポーツが経済的価値だけでなく、環境・社会的価値をいかに生み出していくかは、今後のあらゆる競技運営において重要なテーマとなっている。

さらに、パネルディスカッションでは、国連やスポーツ団体、企業の関係者が一堂に会し、スポーツの未来について意見を交わす。モデレーターは国連広報センター所長の根本かおる氏。参加者には、日本サッカー協会やアシックスといったスポーツ界のキーパーソンも名を連ね、議論の幅は広がることが予想される。

スポーツは、国や文化、言語を超えて人々をつなぐ力を持っている。その力を社会課題の解決に活かすことができれば、未来は大きく変わる。「HEROs PLEDGE」は、単なる環境対策ではなく、スポーツを愛するすべての人が当事者となり、行動を起こすためのきっかけでもある。

この取り組みに触れることで、私たち一人ひとりが「観るだけのスポーツ」から「参加する社会活動」としてのスポーツへと意識をシフトすることができるかもしれない。地球の未来とスポーツの未来は、今まさに交差点に立っている。