バランスボールで転倒のリスクが大幅に軽減！福岡市職員対象の実証実験で効果を証明

2024年10月16日

投稿者 : フィットネスコンサルティングネットワーク編集部

総合フィットネスクラブやアプリ、フィットネス商品で健康をサポートする、株式会社スポーツオアシスと株式会社ルネサンスは、福岡市と共働して「バランスボールを活用した転倒災害予防実証実験」を行いました。福岡市職員がバランスボールを日常的に使用し、定期的にエクササイズを実践することで、下肢筋力、バランス能力、敏捷性の向上が確認され、転倒リスクの低減にも有意な成果が得られました。

実験の背景

厚生労働省が策定した「第14次労働災害防止計画」によると、転倒による労働災害が最も多く、さらに増加傾向にあります。これは、労働者の高齢化が進む中で、年齢とともに身体機能が低下し、転倒のリスクが増大していることが一因と考えられます。また、厚生労働省と消費者庁は、日本転倒予防学会が制定した10月10日の「転倒予防の日」を契機に国民に向けて、転倒予防の取組の実施を呼びかけています。

福岡市の職員も例外ではなく、45歳以上になると転倒による災害が増加傾向にあることが確認されたことにより、福岡市職員を対象とした「バランスボールを活用した転倒災害予防」に関する実証実験を行いました。

厚生労働省ホームページより　https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21393.html

福岡市と「バランスボールを活用した転倒災害予防実証実験にかかる協定」を締結

https://www.sportsoasis.co.jp/2024/05/09/pr_fukuokacity/

実証実験の内容

この実験は2024年5月13日から8月25日までの約3か月間、福岡市職員を対象に行われました。日常的に運動習慣がない40歳以上の職員100名（平均年齢52.0歳）を対象に、オアシスのバランスボールを事務椅子として使用し、業務中に使用し、休憩時間等にルネサンスが提供したバランスボールエクササイズを実施しました。

評価方法としては、片足立ちテストや座位ステッピングテスト、２ステップテストなどの身体能力を測定するテストが実施されました。これらのテストにより、筋力やバランス能力、柔軟性、敏捷性の変化を評価しました。

実験結果と効果

この実証実験の結果、バランスボールを使って日常的にエクササイズを行うことで、参加者の下肢筋力やバランス能力、敏捷性が向上したことが確認されました。また、転倒リスクの低減にも有意な成果が得られました。実験前には参加者の60.9%が「1カ月間でつまずいた」と回答したのに対し、実験後にはその割合が32.6%に減少しました。腰痛や肩こり、膝の痛みなどに関しても、参加者からは「痛みが軽減した」「姿勢が良くなった」などの声が寄せられています。

オアシスのバランスボールについて

オアシスが提供するバランスボールは、転がりを防ぐ固定用リングがセットになっており、安全面にも配慮されています。そのため、職場でも使いやすく、福岡市以外にも神奈川県鎌倉市や千葉県習志野市などの自治体職員にも導入が進んでいます。

今後の展開

今回の実証実験で得られた証拠を基に、オアシスとルネサンスは今後、全国の自治体職員や企業、健康保険組合向けに転倒予防プログラムを展開していく予定です。フィットネスが展開する健康グッズは、職場や家庭での効率的な運動に役立つものが多々あることを鑑み、今後も様々なプログラムとの組合せが期待されています。