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コラム COLUMN

設備投資だけでは差がつかない時代に

2026年03月30日
投稿者 : フィットネスコンサルティングネットワーク編集部

ここ数年、フィットネスジムの数は大きく増加しました。

都市部はもちろん、地方でも複数のジムが並ぶような状況になっています。

 

その結果、多くのジムオーナーが感じているのが「差別化の難しさ」です。

 

・マシンを増やす

・設備を新しくする

・内装をきれいにする

 

もちろん大切なことですが、近くに大手の24時間ジムができた場合、この方法だけで対抗するのは簡単ではありません。

資本力のある企業ほど、設備投資を継続できるからです。

 

では、小規模ジムはどこで差をつけるべきなのでしょうか。

最近よく聞かれるのは、「結果」と「時間効率」です。

 

利用者側の意識も、以前のように

「とりあえず運動できればいい」

という考え方から、

「できるだけ短時間で、しっかり効果を感じたい」

へと変わりつつあります。

 

この流れの中で、現場のトレーナーの間でも少しずつ話題になっているのが、BFRトレーニング(血流制限トレーニング)です。

 

 

 

ジムを辞める理由は「きつさ」よりも時間

ジムの退会理由を見ていくと、意外と多いのが

「忙しくて通えなくなった」

というものです。

 

もちろん運動が合わなかったケースもありますが、実際には「時間の問題」で離脱してしまう人は少なくありません。

 

例えば、一般的なトレーニングを考えてみます。

60分のトレーニング

自宅での準備、着替え、移動、シャワーなどを含めると、実際には1時間半〜2時間ほど必要になることもあります。

最初はやる気があっても、仕事や家庭の予定が続くと、この時間を確保するのは簡単ではありません。

 

45分のトレーニング

かなり現実的な設定ではありますが、平日の夜に通うとなると、やはり負担を感じる人も出てきます。

 

30分のトレーニング

このあたりから「通いやすい」と感じる人が増えてきます。仕事帰りでも時間を作りやすくなるためです。

 

15分前後

ここまで短くなると、心理的なハードルは大きく下がります。

「少し寄って帰る」という感覚に近くなり、習慣化しやすいという声もよく聞かれます。

 

現場で会員を見ていると、長く続く人ほど「無理のない時間設定」をしているケースが多い印象があります。

 

 

 

なぜBFRは短時間でも成立するのか

通常の筋力トレーニングでは、筋肉に十分な刺激を与えるために、ある程度の負荷やトレーニング量が必要になります。

短時間だけで同等の効果を得るのは、簡単ではありません。

 

一方、BFRトレーニングでは、専用ベルトで血流を適度に制限した状態でトレーニングを行います。

 

その結果、軽い負荷でも筋肉が強い刺激を受けた状態になりやすく、通常より短い時間でもトレーニング効果を感じやすいとされています。

 

実際に体験した人の感想として多いのが、

「短時間なのに、しっかり運動した感覚がある」

というものです。

 

トレーナー側から見ても、短時間セッションが成立することは大きなメリットです。

なぜなら、セッション時間が短くなることで、同じスペースでも提供できるトレーニング数が増えるからです。

 

これはジム運営において、見逃せないポイントです。

 

 

 

短時間体験が集客の入口になるケース

あるパーソナルジムでは、体験メニューとして「15分のBFRセッション」を用意しました。

 

きっかけはシンプルです。

「忙しくてパーソナルに通えない」

という声が多かったためです。

 

実際に15分体験を始めてみると、

「これなら通えるかもしれない」

という反応が多く見られました。

 

短時間でも筋肉の張りや血流の変化を感じやすく、そのまま入会につながるケースも増えたそうです。

 

さらに興味深いのは、既存会員の変化です。

 

忙しい時期に

「今日は15分だけにしましょう」

と提案すると、完全に来なくなる人が減ったといいます。

 

小さな変化ではありますが、長期的には退会防止につながる可能性があります。

 

 

 

フランチャイズや多店舗経営での考え方

複数店舗を運営している場合、BFRのようなトレーニング手法には、運営面でもいくつかのメリットがあります。

 

まずはスペース効率です。

トレーニング時間が短くなることで、同じ面積でもセッション回数を増やせる可能性があります。

 

次に、指導の再現性です。

トレーニングプロトコルがある程度確立されているため、トレーナーごとの経験値に依存しすぎない運営がしやすくなります。

 

さらに、対象層の広さも特徴です。

 

・高齢者

・運動初心者

・美容目的の女性

 

といった層にも提案しやすいトレーニングです。

 

 

 

設備投資だけに頼らない経営

ジム経営というと、どうしても

「どんなマシンを導入するか」

に目が向きがちです。

 

もちろん設備は重要ですが、それだけで差別化するのが難しい時代になっています。

 

むしろこれからは、

 

・どのようなトレーニング体験を提供できるか

・どれだけ通いやすい仕組みを作れるか

 

といった点が、ジム選びの理由になるケースが増えていくでしょう。

 

BFRトレーニングは、その一つの選択肢です。

設備ではなく、技術と指導力で差を生み出す方法と言えるでしょう。