沖縄といえば、長寿県として知られながらも、近年では生活習慣病の増加や運動不足が課題とされてきました。

その背景には、フィットネス施設の数が全国的に見ても少なく、気軽に運動できる場が不足していた現実があります。

そうした中で、24時間ジム「LifeFit」を展開する株式会社FiTが、2025年秋から冬にかけて県内に一気に7店舗をオープン。

既存の3店舗と合わせ、沖縄県内で計10店舗体制となることが発表されました。

なぜ沖縄なのか？

沖縄の県民性を語るときによく挙げられるのが「人とのつながり」や「地域コミュニティ」を大切にする文化です。

単なる運動の場ではなく、仲間と交流しながら健康を保てる空間へのニーズは確かに高い。

さらに、観光業やサービス業に従事する人が多い地域柄、24時間利用できる柔軟なジムはライフスタイルに寄り添いやすいといえるでしょう。

FiTはそうした土壌に注目し、「誰もが気軽に通える」「地域に根ざした」ジムとしてLifeFitを沖縄に広げていく決断を下しました。

ITと低価格で広がるフィットネス体験

LifeFitの特徴は、最新のIT活用による“手軽さ”。

入会から利用、混雑状況の確認まで専用アプリひとつで完結します。

さらに、30日3,058円（税込）から始められるシンプルで負担の少ない料金体系は、これまで「お金がかかるからジムはちょっと…」と二の足を踏んでいた人にも門戸を開きます。

館内には初心者から上級者まで対応できるトレーニングマシンが揃い、全国の店舗を横断的に使える仕組みも。

沖縄を訪れる出張者や観光客にとっても便利なサービスとなりそうです。

健康を「特別」から「日常」へ

今回の大規模出店は、単なる事業拡大にとどまりません。

沖縄の人々にとって、運動を「特別なもの」ではなく「日常の延長」として取り入れるきっかけを提供する挑戦です。

フィットネス人口の拡大は、健康寿命の延伸や医療費の削減といった社会的な効果にもつながります。

さらに、地域コミュニティの交流拠点となることで、人々のつながりをより強める役割も期待できるでしょう。

今後への期待

すでに全国で170店舗以上を展開しているLifeFitですが、沖縄での存在感は今後さらに高まっていきそうです。

健康とコミュニティを軸に、暮らしにフィットする新しい文化をどう根づかせていくのか。

その動きは、沖縄だけでなく日本全体のフィットネス市場にとっても大きな示唆を与えてくれるはずです。