健康のために年間いくら?20〜40代のスポーツ費用実態調査
健康投資の実態を可視化
20〜40代の年間スポーツ費用、平均は約10万円に
「健康のための運動は大切」と言われる一方で、実際にどれほどの費用がかかっているのかは、意外と知られていない。Song合同会社が実施した調査では、20〜40代でスポーツ・フィットネスに支出している層を対象に、年間スポーツ費用の実態が明らかになった。
年間平均は9万6,000円、世代と性別で差も
調査によると、年間スポーツ支出の平均は9万6,000円、中央値は7万2,000円。下位25%が4万8,000円以下である一方、上位25%は14万4,000円以上と、個人差の大きさが際立った。
年代別では、20代が8万2,000円、30代が10万1,000円、40代が10万8,000円と、年齢が上がるにつれて支出が増加する傾向が見られる。男女別では、男性が10万4,000円、女性が8万8,000円と差が生じていた。
ジム・スタジオ系が最も高額に
活動タイプ別に見ると、ジムやスタジオ系が年間11万円と最も高く、次いで格闘技(9万8,000円)、アウトドア(9万2,000円)が続く。ランニングやサイクリングは6万8,000円と比較的低コストに抑えられているものの、シューズやギア更新などで想定外の出費が発生するケースも多い。
モデルケースでは、独身世帯で年間14万円、家族世帯では26万円程度が想定され、ライフステージによって負担感が大きく変わることも浮き彫りになった。
見落とされがちな「固定費」が課題に
費目別内訳では、会費が全体の36%を占め、次いでウェア・ギアが20%、レッスン費が14%。注目すべきは、サブスクリプションや年会費といった“見えない固定費”で、回答者の42%が「使っていない月も課金されている」と感じている。
一方で、解約や見直しの頻度は年1回未満が約7割と低く、支出管理の難しさが課題として浮かび上がった。
コスト最適化で満足度向上も
調査では、家族割や福利厚生の活用、オフピーク会員、中古ギアの利用などで、最大18%のコスト削減が可能であることも示された。大会やイベントを厳選することで、満足度が向上したという声も寄せられている。
健康投資を賢く続けるために
20〜40代のスポーツ費用は、平均すると年間約10万円と決して小さな金額ではない。しかし、支出の内訳を把握し、固定費を見直すことで、健康効果を維持しながらコストを最適化する余地は大きい。
Song合同会社では今後も、「お金×健康」を切り口に、生活者のリアルな実態を可視化する調査・情報発信を続けていくとしている。
