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コラム COLUMN

フィットネスは「鍛える場所」から「生き方のインフラ」へ

2025年12月24日
投稿者 : フィットネスコンサルティングネットワーク編集部

――有識者が語る「5大フィットネストレンド2025」が示す未来

 

フィットネス業界はいま、大きな転換期を迎えています。
株式会社hacomonoが主催したトークセッション「hacomono Fitness Headlines 2025」で発表された
「5大フィットネストレンド2025」は、その変化を象徴する内容でした。

 

低価格ジムの再加速、ピラティスの定着、筋トレの高齢化、海外発スポーツの流入、そして街や教育との接続。
これらの動きに共通しているのは、「誰もが、無理なく、日常として続けられるフィットネス」という価値観です。

 

「低価格×手軽さ」で24時間ジムが再加速

 

2025年、24時間ジム市場は再び拡大フェーズに入りました。
ANYTIME FITNESSをはじめとする既存ブランドが堅調に成長する一方、chocoZAPやLifeFitなど、低価格・手軽さを重視した新ブランドが急成長しています。

 

これにより、ジムは「体を鍛える人のための場所」から、“普通の人も通う場所”へと認識が変化しました。

 

安価で、予約不要で、生活動線の中にある。
フィットネスの「コンビニ化」が進んだことで、これまでジムに縁がなかった層の参加が加速し、市場全体の裾野が大きく広がっています。

 

ピラティスはブームを越え、カルチャーへ

 

ピラティス市場の勢いは2025年も続いています。
マシンピラティスを中心に出店が加速し、異業種参入も相次ぎました。

 

注目すべきは、活用領域が広がっている点です。

 

  • 美容・ボディメイク
  • 姿勢改善・リハビリ
  • 医療・教育分野

 

「鍛える」よりも「整える」。
この価値観が社会に浸透し、ピラティスは一過性のブームではなく、生活文化として定着し始めています

 

筋トレが世代を超えて“日常”に

 

フィットネス参加率の上昇とともに、筋トレは全年代に広がりました。
特に70代以上の参加率は大きく伸び、目的は「見た目」から「生活の質(QOL)」へとシフトしています。

 

筋トレは今や、

 

  • 階段を上がる
  • 外出を楽しむ
  • 自立した生活を維持する

 

ための、生活を支える手段として受け入れられています。

 

一方で、若年層にとっても筋トレは身近な存在です。
美容や健康、自己管理の一環として運動を取り入れる動きが、世代を問わず広がっています。

 

世界的ムーブメントが上陸

HYROX・ピックルボールが広げる新しいスポーツ体験

 

HYROXやピックルボールといった欧米発の新スポーツが、日本でも注目を集めています。

 

これらの競技の特徴は、「競うこと」よりも「一緒に楽しむこと」

 

年齢や経験を問わず参加でき、
一体感や達成感を共有できる点が、多くの人を惹きつけています。

 

スポーツが再び、人と人をつなぐ場として機能し始めていることを感じさせるトレンドです。

 

フィットネスが街と教育をつなぐ

 

最後のトレンドは、フィットネスと社会との接続です。

 

自治体、企業、学校との連携が進み、
フィットネスは単なる民間サービスから社会インフラへと進化しつつあります。

 

  • 鉄道会社や大手企業との協業
  • 地域部活動の受託
  • 地方における無人ジムの展開

 

これらの取り組みは、健康づくりを通じて地域課題を解決する新しいモデルと言えるでしょう。

 

フィットネスは「生き方」を支える時代へ

 

「5大フィットネストレンド2025」が示しているのは、
フィットネスが“鍛えるための場所”から“生き方を支える基盤”へと変化している姿です。

 

誰かのためではなく、
自分自身の人生をよりよく生きるために運動する。
その価値観こそが、これからのフィットネスの中心になっていくのではないでしょうか。