BFRはトレーニングしていない部位の筋力も高めるのか?

BFRトレーニングがもたらす全身的な効果:新たな可能性
BFR(血流制限)トレーニングは、世界で最も注目を集めているトレーニング方法です。軽い負荷で短時間に行えるにもかかわらず、筋力や筋肥大の効果が期待できることから、多くのトレーニーに支持されています。
BFRトレーニングの基礎知識
BFRトレーニングは、腕や脚の付け根に専用のBFRトレーニングベルトを巻き、血流を制限しながら行うトレーニングです。これにより、筋肉内に乳酸が蓄積され、成長ホルモンなどの分泌が促されることで、筋力や筋肥大効果が得られます。従来の高負荷トレーニングと比較して、関節への負担が少なく、怪我のリスクも低減できるというメリットもあります。
BFRトレーニングの全身的な効果
これまでの研究では、BFRトレーニングの効果は主にトレーニング部位に限定されると思われてきました。しかし、最近の研究では、BFRトレーニングが全身に影響を与える可能性が示唆されています。
- 近接部位への波及効果
- 上腕のBFRによる三角筋の発達:上腕BFRを施すことで、三角筋の発達も促進されることがあります。
- 大腿部のBFRによる大殿筋の発達:大腿部にBFRを施すことで、大殿筋の発達も促進されることがあります。
このことから、BFRトレーニングは、直接的なトレーニング部位だけでなく、その周辺の筋肉の発達にも寄与する可能性が考えられます。
- 全身的なホルモン分泌の影響
BFRトレーニングによって分泌される成長ホルモンやノルアドレナリン、mTORなどのホルモンは、全身に作用し、筋肉の成長を促進する可能性があります。
- トレーニングしていない部位への影響
ある研究では、BFRトレーニングを行った肢だけでなく、トレーニングを行っていない反対側の肢の筋肉量も増加するという結果が報告されています。このことから、BFRトレーニングは、全身的な筋肉の成長を促す可能性が示唆されています。
研究結果から見るBFRトレーニングの効果
研究1
- 62名を4つのグループに分け、異なるトレーニングプログラムを実施。
- BFRを併用したグループが、最も高い筋力向上を示した。
- 特に、上半身の高強度トレーニング後にBFRでベンチプレスを行うことで、ベンチプレスの筋力が最も向上した。
研究2
- 24名をBFR群と非BFR群に分け、7週間に渡ってトレーニングを実施。
- BFR群は、トレーニングした腕だけでなく、トレーニングしていない腕の筋肉量も増加した。
- レッグエクステンションの筋力は、BFR群が非BFR群の2倍増加した。
これらの研究結果から、BFRトレーニングは、局所的な筋力向上だけでなく、全身的な筋肉の成長を促進する可能性が示唆されます。
今後の展望
BFRトレーニングの全身的な効果については、まだ解明されていない部分が多く、今後のさらなる研究が期待されます。BFRトレーニングが、様々なスポーツ選手や高齢者、リハビリテーション中の患者など、幅広い層の人々のパフォーマンス向上に貢献できる可能性を秘めています。
まとめ
BFRトレーニングは、軽い負荷で効率的に筋力や筋肥大を向上させることができる画期的なトレーニング方法です。最近の研究では、BFRトレーニングが全身に影響を与える可能性が示唆されており、その効果は局所的な筋肉の成長にとどまらないことが明らかになってきました。
BFRトレーニングは、まだ新しいトレーニング方法であり、その効果についてはさらなる研究が必要です。しかし、これまでの研究結果から、BFRトレーニングが、様々な人々の健康増進やパフォーマンス向上に貢献する可能性が期待されます。
注意:BFRトレーニングは、正しく行わないと怪我のリスクがあります。必ず専門家の指導を受けて行うようにしましょう。
参考文献
このコラムは、以下の論文を基に作成されました:
The effects of a 7-week practical blood flow restriction program on well-trained collegiate athletes.
📩「うちのジムにも導入してみたい!」という方へ。
私たちは実践的な導入サポートとコミュニケーション支援を通じて、皆さまの成功を全力でサポートします。▶ まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせください!