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コラム COLUMN

ブテックスタジオは今後も流行る?

2017年09月29日
投稿者 : 五十苅 知博

ブティックスタジオスタジオという言葉をよく耳にするようになりました。定義は300坪以下の小型クラブでグループエクササイズスタジオや特化したフィットネスエリアで構成されていること。その定義であれば当社は相当数のブティックスタジオをお世話したことになります。低投資で簡単にオープンできるイメージがありますが、実は成功するには総合クラブとは違った意味での茨の道が待っているのです。今号ではブティックスタジオ成功の秘訣ではなく、反対の茨の道を解説していきたいと思います。ブティックスタジオ出店を検討されている会社は必読です。

ネット検索に強いブティックスタジオ
紙広告主流からネットを活用した集客に移ってきました。しかも圧倒的にスマートフォンでの検索が80%を超える状況です。小さな画面でクラブの沢山のアイテムやプログラムの良さを伝えるには限界があります。その点専門特化しているブティックスタジオであれば、ホームページ制作のポイントも明確でユーザーに伝えやすいという強みがあります。ただ難点は、インターネットの世界では施設規模の大小に関係なくリスティング広告には同等の金額が必要であることを忘れてはなりません。これは、駅の看板や紙媒体など全てに言えることです。
簡単に言えば、売り上げ規模に対し広告宣伝費がかさむということです。長期的に言えば、戦略的にコラムを書き、SNSを駆使してコンテンツマーケティングをしていかなければ、リスティング広告だけでは必要な集客をキープできなくなり衰退していきます。
現在、総合クラブを運営している会社で、コンテンツマーケティングに長けているクラブがどれだけあるでしょうか?現在出来ていない事を、ブティックスタジオをオープンしたからいきなりできるのでしょうか?安易に出店して最初に躓くのがこの部分です。
さらにつけ加えるなら、現在のクラブホームページは完璧ですか?スマートフォンで見て見やすいですか?業者に丸投げしていませんか?ホームページの良し悪しを判断できない程度であればブティックスタジオ出店は焦らない事です。
※下記のGoogleのモバイルフレンドリー診断サイトで現在のクラブサイトを確認して見ましょう。https://testmysite.thinkwithgoogle.com/

専門店のクオリティを担保できるのか
小規模なので専門店。専門店だからユーザーはクオリティを求めます。しかし、経営するクラブ側に期待を受け止めるクオリティがあるとは思えません。例えばサイクリングやトランポリンなどの流行のエクササイズを主流にしたブティックスタジオを頭に浮かべてください。音響や照明、最近では映像まで駆使した豪華なスタジオを作ったとしても、肝心のレッスンはプレコリオ!! 要は総合クラブで普通に受講できるプログラムにスタジオ環境をデコレーションしただけです。これに価値を感じますか?長期間の集客が得られると思いますか?断言しますが絶対に無理です。瞬間的に販促で集客できたとしても1年を待たずに衰退します。成り立っている専門クラブは自社でプログラムを何種類も開発し、研修担当がいて常にクオリティチェックを徹底しています。最初からある程度の店舗数を展開する覚悟があり、そのための本部機能も整っています。そのような専門クラブの成功を見て、3ヶ月プログラムが変わらないプレコリオで勝負できると考える方がおかしいです。このような企画をされる会社の担当者は、大抵が定期的にエクササイズを行ってなく、自腹でジムに通うなどの経験がない場合がほとんどです。なので、プレコリオの資格を持ったインストラクターを頭数揃えれば通用すると思っているのです。環境で誤魔化せるのは一瞬です。総合クラブでは絶対に出会えないプロクオリティのレッスンが受講できる。これを担保できなければ出店は控えることです。

成果を収集し販促に活かせているのか
2ヶ月で痩せるという成果を武器に席巻するパーソナルジム。変哲も無い基本的な筋トレですが大ブームです。ジムでカラダを鍛えている方は分かるでしょうが、極端な食事制限をしながら2ヶ月で筋肉が付くわけがありません。しかも2ヶ月で大幅なダイエットは不可能です。ダイエットは摂取と消費の簡単な引き算です。パーソナルジムでの食事は糖質カットが主流で、糖質をカットするとカラダの水分が失われるので、体重計の数字だけは大きく減らすことができます。けれど、その瞬間的な体重減少を販促に活用し高額な会費を取っています。世間も馬鹿では無いのでカラクリに気付くでしょうから、何年もブームが続くとは思いませんが非常に参考になります。
ブティックスタジオは良く言えば専門特化型、悪く言えば選択肢がなく飽きやすい。この飽きやすい部分をカバーするのが会員の成果なのです。総合クラブでも沢山の成果が出ています。けれどもホームページで紹介されるのは施設とプログラムと料金ディスカウントだけです。会員の成果を武器に会員定着や新規会員獲得をするという感覚が鈍いのです。同じ感覚でブティクスタジオを運営すると、驚きの退会率に目の前が真っ暗になるはずです。先ほどのレッスンのクオリティに加え、カウンセリング能力、そして成果を会員定着や新規会員集客に活かすというセールス能力。少人数で運営するブティックスタジオなので、マルチに活躍できるスタッフを育成するというとても高いハードルがあるのです。
一例ですが、ある小型スタジオのオープンに携わった経験談ですが、当社のセールス研修を8日間(自習・競合視察は別途)、国内を代表するコリオグラファーの岩沢陽介氏の理論・技術研修を2ヶ月間。しかも採用率5%の難関を突破した精鋭に対してのカリキュラムです。本物を提供するとなるとこうなります。
決してテレビで有名なパーソナルジムのように、未経験者OK、研修期間3週間とは行きません。

商圏はすぐに尽きる
移り変わりの激しい現代ではスタジオプログラム以外のベースを持つことが安定のため大切と考えています。当社ではBFRジムなどの高付加価値ジムと流行プログラムの組み合わせを推奨しています。カウンセリングやパーソナルトレーニングなどで会員をサポートする体制を持ちながら、流行にあったプログラムを導入していくことが長く運営できるポイントです。

人材流出を食い止められるか
少人数で運営するブティックスタジオでは、前述の通りエクササイズ、カウンセリング、販促など全てのスキルを身につけるための研修を行なっていきます。習得すると、「独立してパーソナルトレーナーになりたい。」「自分のスタジオを持ちたい。」このような相談を受けるようになります。これは避けられないことではありますが、食い止める手段も最初から想定して考えておくことです。例えば、レッスンの集客についてのインセンティブや、パーソナルセッションやサプリメント販売によるインセンティブなどです。先ほども例に出したテレビで有名なパーソナルジムでは18万〜60万(固定+インセンティブ)と努力に見合った魅力的な給与形態と見える仕掛けがされています。
このように、独立しなくても稼げると思える給与形態を提示できれば、流出も予防できますしスタッフ確保にも好影響を及ぼします。なので、企画段階から全てを見越した仕組みを作らなくてはならないのです。

難易度は総合クラブより高い
数多くの小規模クラブをプロデュースしてきた当社の結論として、規模が小さくなるほど誤魔化しが通用せず、難易度は高くなるということです。スタッフへの依存度も高くなり、現場コントロールも容易ではありません。少投資でオープンできる!とだけ考えているならば危険です。
総合クラブは規模が大きいので、いざとなれば全てのブティックスタジオの全要素を導入可能であり、販促方法も一皮剥ければ専門店の集合体と見せることも容易です。そうなったら、ブティックスタジオが勝てる要素は立地だけとなるかもしれません。現在、総合クラブを運営している企業は、ブティックスタジオを研究してクラブをブラッシュアップすることにチャレンジしてみては?

総合クラブの反撃に耐えられるか
スマートフォンで見やすく、専門店の集合体に見えるホームページを作る。総合クラブに一番に取り組んでいただきたいことですが、同時にライトユーザーでも安心して通える環境を整備することです。当社は若者を集客しきれない大きな原因だと考えています。そのためにはレッスン定員の50%程度を予約制枠としてホームページで簡単に予約できる必要がありますが、対応できる会員管理ソフトも少なく、ホームページ機能で開発するにしても相当の費用がかかります。当社では雛形となるホームページを秋から配布予定です。レッスン予約機能も備え、更新やコンテンツマーケティングに関する勉強会も開催していきます。これらの動きは当社だけでなく、多くの会社が取り組んでいることでしょう。今まで後手に回ってきた総合クラブが変革を遂げた時、ブティックスタジオの真価が問われます。

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チーフコンサルタント 五十苅知博