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コラム COLUMN

シフト管理は「人を配置する仕事」から「人を活かす仕事」へ――フィットネス業界が進める運営改革とは

2026年07月01日
投稿者 : フィットネスコンサルティングネットワーク編集部

フィットネスクラブの運営というと、最新のトレーニングマシンや充実したレッスンプログラムを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、そのサービスを支えているのは、実は「シフト管理」です。

 

プールやジム、スタジオ、フロントなど、さまざまなセクションを適切に運営するためには、単純な人員配置ではなく、スタッフ一人ひとりのスキルや経験を考慮したシフト作成が欠かせません。

 

近年では、このシフト管理にもDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、「効率化」だけでなく「サービス品質の向上」や「人材活用」を目的とした運営へと変化しています。

 

今回は、約90名のスタッフが働くジェクサー・フィットネス&スパ赤羽店の事例をもとに、フィットネス業界のシフト管理がどのように進化しているのかをご紹介します。

 

 

人数を埋めるだけでは成り立たないフィットネス業界

 

一般的なシフト管理では、「この時間帯に何人必要か」を基準に人員を配置するケースが多くあります。

 

しかし、フィットネスクラブでは事情が異なります。

 

施設内にはプール、ジム、スタジオ、フロントといった複数のセクションがあり、それぞれ必要な資格やスキルが異なるためです。

例えば、プールでは安全管理を担う監視員の配置が必須です。また、スイミングスクールでは年齢や泳力ごとにクラスが分かれており、経験や指導スキルに応じたインストラクターを配置しなければなりません。

 

さらに、スタッフの身体的な負担にも配慮する必要があります。レッスン業務が続きすぎると負荷が大きくなるため、デスクワークや接客業務とのバランスを取りながらシフトを組むことも重要です。

 

つまり、フィットネス業界のシフト管理は、「人を配置する仕事」ではなく、「人材を最適に活かす仕事」なのです。

 

 

紙管理からクラウド管理へ

 

ジェクサー・フィットネス&スパ赤羽店では、以前はセクションごとに別々のシフト表を管理し、スタッフの希望休も紙で提出していました。

約90名分の希望を確認しながら複数のシフトを調整するため、確認漏れや転記ミスが発生しやすく、管理者にとって大きな負担となっていたそうです。

 

そこで導入されたのが、クラウド型シフト管理システム「R-Shift」。

 

現在では、すべてのシフトを一元管理できるようになり、スタッフはスマートフォンから希望休の提出やシフト確認が可能になりました。急な変更もリアルタイムで反映されるため、管理者・スタッフ双方の利便性が大きく向上しています。

 

 

「誰が担当するか」まで見える化

 

R-Shiftの特徴は、単に勤務時間を管理するだけではありません。

 

スイミングスクールやスタジオレッスンでは、

  • どのクラスを担当するのか
  • どのレベルのレッスンを担当するのか

といった細かな情報まで管理できます。

 

また、一度作成したレッスンプログラムは翌月以降にコピーできるため、毎月ゼロから作り直す必要がありません。

 

さらに、休暇を取得しているスタッフへ誤ってレッスンを割り当てた場合はシステムが自動で検知するなど、人為的ミスを防ぐ仕組みも備えています。

 

最近では、前週のシフトをベースに作成できる「前週コピー機能」も活用されており、変更が必要な箇所だけを調整すればよくなったことで、シフト作成の時間短縮にもつながっています。

 

 

シフト管理はサービス品質そのもの

 

シフト管理というと、「管理者の仕事を楽にするためのもの」というイメージを持たれがちです。

 

しかし実際には、その先にあるのは利用者へのサービス品質です。

 

例えば、

 

  • プール監視員の配置漏れを防ぐ
  • レッスンを予定通り実施する
  • スタッフの負担を適切に分散する

こうした積み重ねが、利用者の安心感や満足度につながります。

 

シフト管理は、施設運営の裏方ではなく、安全性やサービス品質を支える重要な業務と言えるでしょう。

 

 

「シフト作成」から「人材マネジメント」の時代へ

 

人手不足が続く今、多くの企業では「少ない人数でどう運営するか」が課題となっています。

 

しかし、本当に重要なのは、人を減らすことではありません。

 

限られた人材が最も力を発揮できる環境を整えることです。

 

フィットネス業界で進むシフト管理のDXは、単なる業務効率化ではなく、人材マネジメントの考え方へと進化しています。

スタッフが働きやすくなれば、サービス品質も向上し、利用者満足度の向上にもつながる。この好循環を生み出せることこそ、デジタル化の大きな価値ではないでしょうか。

 

今後はこうした取り組みがフィットネス業界だけでなく、小売業や飲食業、介護業界など、多くのサービス業へ広がっていくことが期待されます。